UCと食事の因果関係

2018.03.07  

潰瘍性大腸炎に関する記事、今回のテーマは「食事との因果関係」です。

潰瘍性大腸炎のみならず、食事は健康維持の上で重要ではあります。しかし寛解維持や悪化との因果関係については、様々な意見や考え方があり不明瞭なままです。

既に3度の入退院を繰り返している中で、食事に関して気付いたことや経験を記します。個人的見解も多分に含みますので、ご承知置きいただいた上でご覧ください。



入院時の絶食

潰瘍性大腸炎が入院が必要な程に悪化すると、まずは絶食となる場合がほとんどです。消化器を完全に休ませ、その間に検査等をし、治療方針を決定していくという具合です。

絶食に関しては第一ステップとしては肯定的な方が大多数のように感じています。そもそも衰弱して食欲もない状態で、脱水気味で入院する場合が多いでしょう。そういう意味では大人しく点滴で水分と栄養を採り落ち着いてから治療を施すのはごくごく無難な方法と言えると思います。


入院中の食事

ずっと絶食しているわけにもいきませんので、症状や臨床データを見て食事を再開します。入院後1週間から10日程が多いようです。

1.流動食

食事と呼ぶには抵抗があるくらいのものです。なにせ固形物を含まない粥汁と味噌汁ですので。むしろ食べない方がマシという人もいるかも。

2.三分粥

三分粥になると少しだけ食事らしくなります。とはいえ粥の米粒はかなり少なめですし、おかずは野菜や魚や肉が細かくされて煮付けてほとんど毎回同じように感じられるものです。これでも絶食からだとありがたく思えます。

3.五分粥

五分粥は三分粥とほとんど変わりません。米粒が増える以外、おかずも同じでした。病院によって違うかもしれませんが、最初から五分でスタートする場合もあるようです。

4.七分粥

七分粥になるとおかずが良くなります。肉や魚を煮たりしっかり火を通したもの、形のあるものやサラダなどが出てきます。粥自体もだいぶ濃くなり満足感も上がります。これも病院によるのかもしれませんが、朝はパンが選べるようになり、夜もおかずを二択で選べるようになり、少し楽しみが増えます。

5.全粥

全粥もおかずなどは七分粥と同じです。ただやはりしっかり食べた感じになりますし、もう少しで一般の食事という気分でいられます。

6.軟飯

食事のステップアップの中で出る場合と出ない場合があると思いますが、軟飯と言って、柔らかく炊かれたご飯が出てくる場合があります。おかずは一般のおかずなのですが、このご飯が苦手な方も多いようで、私もかなり苦手でした。水加減を間違えたようなベトベトご飯です。

7.米飯

最後は普通に炊かれた白米とおかずです。病院食なのでスゴイのは出てきませんが、主菜・副菜を中心にバランスがとれていて、優しい味付けで個人的には美味しくて好きです。



IBD食と低残渣食

ここまでが病院の一般的な食事ですが、病院食は病気に合わせて様々な種類があります。潰瘍性大腸炎の場合はIBD食や低残渣食と言われ、種類の食事が出されることが多いので紹介します。

IBD食

潰瘍性大腸炎の他にも消化器に炎症の患者向けで用意される食事がIBD食です。野菜中心の食事で、メニューが入れ替えられたりすることも多いです。キュウリやナスの皮も剥かれていました。乳製品も少なく刺激の少ないメニューです。

低残渣食

そのままですが残渣が少なくなる食事です。ただメニューとしては通常の食事に近く、朝はチーズや乳製品も出てきていました。IBDもそうですが、脂質や油分は少なめです。食べ物なので最終的には好みの問題ですが、総合的に低残渣食の方が食べやすかったです。

以上が病院食の一般的なまとめでしたが、ここからは病気と食事の因果関係などについて、個人的な考え方や経験をまとめたいと思います。



食事に関する個人的な考察

再三の繰り返しになりますが、ここでの考察はあくまでも私の経験や体感、個人的な考えのまとめであり、必ずしも読者様、他の患者様に当てはまるとは限りません。考え方の参考としてご覧いただければ幸いです。

潰瘍性大腸炎の寛解維持や増悪と食事の因果関係はある程度あると考えています。このある程度というところが大事なところで、個人差や環境などにより程度差があると思います。

一般的に食物繊維や刺激物が良くないとされたり、アルコールの摂取も控えた方が良いと言われたり、多くの人に当てはまる事が通説となっていますが、必ずしも全員がその通りとは限らないと思います。

むしろ腸の状態が良く良好な寛解状態では、食物繊維も通常通り摂取して快便を続けた方が便秘や下痢気味など不安定になるより良いです。アルコールもストレス発散にも貢献しますので、自分自身と相談しながら飲んでも良いと思います。

もちろん病気と付き合いながら良い悪いを知り、体調を崩すものであれば避けるべきです。しかし一般論に振り回される必要はありません。これも繰り返しになりますが自分の場合の食事と病気との相関関係を知ることが大事です。

暴飲暴食や再燃のトリガーとなるようなことをわざわざするような人はいないと思います。過度に神経質にならずにきちんとした食事と生活習慣を継続することでちょっとした兆候や身体の変化にも気付きやすくなります。それが寛解維持のベースになると考えています。

以下に私の場合の経験とポイントをまとめます。



食事のポイント(私の場合)


食べ物が直接のトリガーにはならない

結構な量の飲酒や脂っこいものなどですぐに不調が出たことがないです。食物繊維類の摂取も全く問題ありません。

蓄積や体重増が一因かもしれない

ベスト体重から5kg程オーバーすると再燃していることから推察するに、食べる量が多すぎるのが一因かも。

複合的な要因も可能性あり

寛解期にはアルコールは控えつつもオールフリーなどノンアルコールの炭酸飲料はほぼ毎日飲んでいた。量と質、両方のバランスが崩れ、腸内環境が悪くなり再燃したという可能性は考えられます。

腸内フローラへの意識の重要性

腸に良いもの・良さそうなものを食事に一品加えるようにすることで、全体量もバランスも同時に考慮でき、食事が改善されるようになりました。納豆や寒天、果物、ヨーグルトなど
変化を与えるのも良いと思います。


以上が潰瘍性大腸炎の食事に関しての考察です。要因としては食事だけでないのですが、心身の健康を保つ上で食事は非常に重要です。寛解と再燃を繰り返しながらかもしれませんが、自分に合った食事を続けることが大事だと思います。

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2018.03.07 22:20
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